SuddenFiction超短編小説70

ショートショート
2ページ、長くても12ページほどで終わる物語を集めた「Suddenfiction超短編小説70」。
1994年に出版された本で、アメリカ作家のショートストーリーです。
レイモンド・カーヴァーやヘミングウェイなど有名な作家あり、初めて知った作家(そちらが多数)あり。
編者はロバート・シャパードさんとジェームス・トーマスさん。
訳は村上春樹さんと小川高義さん。
長編小説が200ページかかってやることを、たったの数ページでこなすというスゴ技を目撃できる一冊です。
3ページ程度の物語が多いので、電車やバスの移動中、家事の合間でも眠る前のひとときでも読むことができます。
どこかの誰かの人生の一部分を、それもハッとする瞬間を、ドキドキしながら目撃しました。
明るく楽しい話や感動の話なら長い時間をかけて積み上げた方がグッとくると思うのですが、ショートストーリーでインパクトを残すならちょっとシュールな話の方が面白いのかも。
だからか分かりませんか、どちらかというと「うわっ…」と思う話が多めでした。
でも面白いと思ってしまう。
自分の底意地の悪さを思い知ることができます。なんちゃって。
ちょっと笑える話や明るい話、哀愁ただよう話もあるので大丈夫です。バッドエンドばかりじゃありません。
当たり前ですが物語ごとに主人公の設定(年齢や性別、環境)が違うところも面白さのひとつだと思います。
現実的で具体的なリアル生活の話の次に、入口は現実的で出口は非現実的な話がきていたり。
一話一話にちょっと間を開けて読みたくなる(1分…数秒でも)こともあります。
頭を整理したり読み返してみたり。
なのでショートストーリですが長い期間をかけて1冊を読み切りました。
読み終わって印象に残った話は、仲の良い若夫婦が庭で餌付けして可愛がっていた小鳥を、隣に住む家主の老夫婦に食べられてしまう話。
あとは、死んだ元妻の墓が見つからず探していたら、別の男の墓へ移されていた(自分と別れた後に付き合っていた男の墓)話。
涙がちょちょぎれそうな話が印象に残りました。
すべてのストーリーにそれぞれの面白さがある超短編集。
忙しい春にいかがでしょうか。

