絵本「もしものせかい」ヨシタケシンスケ あらすじ・感想

ヨシタケシンスケさんの「もしものせいかい」

もしもあのときこうしていたら…もしもあっちを選んでいたら…

そんなもしもの後悔は、大人なら誰でも1度はあるのではないでしょうか。

人によっては100回、200回、数えきれないくらいあるかもしれません。

もしもは自分が思っている以上に自分を苦しめることもあると思います。

 

自分だけの「もしも」が集まる「もしものせかい」があったとしたら。

なくしてしまったはずの「もしも」が消えたわけではないと知ったら、少し救われると思いませんか。

 

絵本作家・イラストレーターのヨシタケシンスケさんは、1973年、神奈川県生まれ。

「あつかったらぬげばいい」でMOE絵本屋さん大賞第1位の6冠に輝く。

「りんごかもしれない」で第61回産経児童出版文化賞美術賞、「つまんないつまんない」の英語版で2019年ニューヨークタイムズ最優秀絵本賞受賞。

 

<あらすじ>

男の子が寝ていると、窓から猫が入ってきて、おもちゃのロボットを持ち去ってしまう。

すると夢の中にそのロボットが現れ、「もしものせかい」へ行くことになったと男の子に伝える。

「もしものせかい」とはどんなところか、大切なものがそこへ行ってしまったときどんな気持ちになるか、その後どうなっていくのかを教えてくれる物語。

<感想>

ロボットは「もしものせかい」を通じて、悲しい傷を癒すまでの過程を教えてくれます。

大好きだったものや人を失ったとき、自分の人生から消えてしまったのではなく、「もしものせかい」に移動しただけなんだと思えたら。

現実を生きる「いつものせかい」と失ったものがある「もしものせかい」。そのふたつの世界の関係を知ることは、悲しみを乗り越えるヒントになると思います。

悲しいことがあったとき、何もしなくても大丈夫。ゆっくり楽しく自分の世界をふくらましていこう。

そういう優しいメッセージが込められた絵本でした。

何度読み返しても、その度に元気づけられます。

 

<こんな人におすすめ>

  • 何か後悔がある人
  • つらいことを乗り越えるヒントがほしい人
  • 想像力が豊かな人
  • 優しい人

 

 


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