「異分子の彼女 綿貫探偵オンライン」感想
綿貫探偵シリーズ
西澤保彦さんの綿貫探偵シリーズ「異分子の彼女 綿貫探偵オンライン」。
1冊に「異分子の彼女」「焼けたトタン屋根の上」「そこは彼女が潜む部屋」の3話が入っています。
実は綿貫探偵シリーズどころか、西澤保彦さんの本を読むのも初めてでしたが面白かったです!
会話のテンポがよくてリズミカル。
事件の意外性。キャラクター。人間模様。
面白い要素がたくさんありました。
コロナ渦の名探偵
時代を反映し、ついに探偵もテレワーク。
綿貫探偵がリモート相談窓口に来た相談者から、聞いた内容だけでオンラインで事件を解決するという新しい形の探偵物語です。
相談者はなんとなくモヤモヤした気持ちをすっきりさせたくてふらっと立ち寄り相談しますが、綿貫探偵の手腕により、事件は思わぬ方向へ。
まるで目の前で事件が起きているかのように相談者の状況がとてもリアルに描かれていて、リモートであることを意識せずに想像しながら面白く読めました。
事件は関わった人の目線により、だいぶ姿を変えていきます。
それを見抜く鋭い目を持つ綿貫探偵。
登場人物たちには人間らしさというか愛嬌のようなものがあり、そのせいか全体的なトーンが明るくてエンターテイメントとして楽しめる探偵小説でした。
綿貫探偵のAIのようなクールさも魅力のひとつです。
推理小説は自分で推理をしながらも、早く読んで結末が知りたい!という気持ちが高まりますよね。
なぜ事件が起きたのか、犯人は誰なのか。
綿貫探偵の導いた結論は、どの事件も想像をはるかに超えていました。
最後の最後まで「ええ!」と驚きが待っています。
そういう推理小説の醍醐味を味わえる1冊でした。
どの話も最後まで読むとタイトルの意味に「なるほどね~!」と納得。
面白かったです!
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