本を読むようになった理由と、きっかけになった本について
本を読むようになった理由
母が保育士だったからか、家にはたくさんの絵本や本がありました。
小さい頃は絵本が好きで、楽しいときに読む絵本、落ち込んだときに読む絵本、という風に、そのときの気分で読む絵本が決まっていました。
両親と兄も本が好きで、読書している姿をよく見かけました。
そういう環境が影響しているのかな、と大人になった今なんとなく思います。
本棚には父のゲーテやヘッセなど詩集や、母の山崎豊子や藤沢周平、灰谷健次郎などの本が並んでいました。
だけど両親は、本を読んでいるからといって内にこもるタイプではなく、父は釣りやサイクリング、母はママさんバレーや卓球など、わりとアクティブ。
兄は小学校から大学までサッカーをやっていたので、スポーツ少年でした。
一見、読書家の雰囲気はありません。
多分私もそう。
子どもの頃の絵本から始まり、面白い本、ショックを受けた本、落ち込んだときに気分を穏やかにしてくれた本、そういう印象を残す面白い本と出会ったおかげで、今の自分があると思います。
新しい本との出会いは今でもワクワクします。
本好きのきっかけになった本
小学生になって初めて本を読むようになってから、忘れられない本があります。
それはミヒャエル・エンデの「モモ」。
今でも書店に並んでいます。
あらすじは、円形劇場の中の小さな部屋に一人で住み着いた寡黙な女の子「モモ」が、そこで出会った素敵な人たちの盗まれた時間を、時間泥棒から取り戻そうとする冒険物語。
ざっくり書くとこんな感じですが、内容はとても深いです。大人になった今読むと、もっと感動すると思います。
モモに悩みを相談すると、モモはじっと黙って相手の目を見て話しを聞いているだけなのに、話してる本人が話しているうちに自分でどうしたらいいか解決方法を思いつく、というところが特に好きでした。
自分の中に眠っている答えを、モモの純粋で不思議な雰囲気が起こしてくれる。
ただ黙って話しを聞くという才能は、ただものじゃないです。
時間泥棒なんて聞くといかにもファンタジーという感じがしますが、そうではないのです。
「時間を盗む」という行為は、盗まれた本人は気づきません。
ただなんとなく、日々が忙しく過ぎていくようになったというだけ。「忙しい、時間がない」が口癖のようになるだけ。
現代を生きる人なら、はっとする口癖ではないでしょうか。
本の中ではその犯人が時間泥棒という分かりやすいキャラクターになっています。
「モモ」は大人になった今でも、何かに追われてピリピリしたときに思い出し、「いかんいかん」と立ち止まって状況を見つめ直すきっかけになっている本です。
ミヒャエル・エンデの本は他にも「はてしない物語」も素敵でした。
映画「ネバーエンディングストーリー」で知っている方も多いかもしれません。
この本もやはり、忘れていた何か、眠っている何かを思い出し、これからどう生きていくかへつながる本だと思います。
過去と今と未来の自分をつなげていくというか。
未来に起こり得る変化への恐怖心を乗り越えるヒントがあります。
どちらの本も、主人公は生まれ持ってのキラキラ人ではなく、少し訳ありのおとなしい人。
だけど読み終わるころには、心に残るかっこいいヒーローです。
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