2021年に読んで面白かった本ベスト3

2021年に読んだ小説ランキング

2021年ももうすぐ終わり。ということで、今年読んだ本を振り返り、ベスト3を選んでみました。

2021年は、今まで読んだことがない作家や、近年発売された新しい本をよく読みました。

読んだけれどブログには書かなかった本もランキングに含めました。

 

私(神奈川生まれ育ちのアラフォー女)が勝手に選んだランキングなので、一般のランキングとはかけ離れている可能性が大いにありますが、お楽しみいただけたら幸いです。

 

3位「ライオンのおやつ」 著者:小川糸

NHKでドラマにもなった「ライオンのおやつ」。

おそらく、自分の死が身近に迫っていると感じたら(できれば老衰希望ですが)、また読むことになる本だと思います。

そのときはきっとこの本を思い出し、読みたくなるはず。

自分以外の人の死でもそうなるかもしれません。

死を受け入れるのがつらいとき、孤独を感じたとき、いつか死が身近になったとき、この本に助けてもらう予感がします。

 

最後の方は泣きながら一気に読みました。

最後まで光を失わない命の強さ、美しさに気づける素敵な本でした。

 

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2位「テスカトリポカ」 著者:佐藤究

直木賞・山本周五郎賞をWで受賞した「テスカトリポカ」。

以前書いたあらすじ・感想はこちら

 

テレビ(BSだったかな?)でもその受賞時の様子を放送していました。

作家たちが賞に選んでいい内容なのか悩んでいるところや、本屋の店員さんたちが「テスカトリポカ」が受賞すると予想し願っているところを見て、色んな意味ですごい本だと思いました。

受賞の瞬間は、この本が他のどの本とも違う、圧巻のクライムノベル(犯罪小説)であることが証明された瞬間でした。

受賞したことを知っているのに、思わずテレビに向かってガッツポーズ。

 

今まで、すごい賞を取った本でも「二度と読むか!」という本もありました。

それはやっぱり読者の自由ですよね。

だけど、この佐藤究さんの「テスカトリポカ」は、本当に面白かったです。

アステカ王国の歴史や宗教、近代文明を利用して進化し続ける圧倒的な恐ろしい闇社会の歴史書を読んでいる感じ。

高校生あたり、社会の教科書に使ったらどうでしょう(絶対無理だけど)。

とにかくリアルです。小説とは思えない。

浮世離れしたファンタジーが一切ない、現実直視するしかない、強烈なインパクトを残した1冊でした。

 

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1位「フーガはユーガ」 著者:伊坂幸太郎

伊坂幸太郎らしい、負けない、諦めない、人って捨てたもんじゃない、と思うことができる1冊。

劣悪な環境で育った双子の兄弟が、ある特殊能力を使って色々巻き起こす物語。

以前書いたあらすじ・感想はこちら

 

育った背景を忘れるくらい前向きで力強い二人からは、明るさすら感じました。特に会話がのんきで愉快。

得意なことも性格も違う双子ですが、二人とも共通しているところは人の好い正義感を持っているところ。

特殊能力の使い道もそう。

かわいそうな人を助けたり、その人のために仕返ししたり、自分たちのことそっちのけで動き回る二人の展開に胸が熱くなります。

読み終わってすべてのページを閉じた後、涙が込み上げてきました。

今でも思い出すと泣きそうになるくらい。

登場人物たちのその後を想像しながら、私も同じ時代を生きているつもりでいます。やばいですね。

とても深く長く、余韻を残す本でした。

最悪な状況のときに読めば、這い上がる勇気を与えてくれると思います。

 

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来年はどんな面白い本に出会えるか、今から楽しみです。

 

 


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